設計レシピ!また来た、寒い吹き抜け!!
先週でしたよね!?
設計レシピで「吹き抜けのデメリット!!」←リンクあります。
ということをアップしたのが・・・
が!!今日の打ち合わせでもまたしても来ました!!
「吹き抜けって寒くないのですか?」
おそらく前回のブログでもまだ不足だった様子なので
今日は前回の補足という形で
「寒い吹き抜けの作り方」
をご紹介させていただきます。
寒い吹き抜けの作り方
①ガラスを複層ガラスにする。
吹き抜けということは1階より高い位置に窓が設置されます。
こんな感じですね。
これが寒さの根源です。
「うちはペアガラスなので・・・」
これいつの時代の窓の説明ですか?
ペアガラス(複層ガラス)だと熱貫流率は3.49W/(㎡・K)
せめて
「うちはLow-e複層ガラスです。」
これでも熱貫流率2.33W/(㎡・K)のガラスの仕様。
これらだと、冬場の寒い外気温を窓が受けて
リビングなどの上にある吹き抜けの窓がみごとに冷やされて
コールドドラフトと呼ばれる、冷たい空気が落ちてくる。
なんだかリビングが寒い・・・吹抜けがあるからだ!
吹き抜けが寒いという流れの1つ目が完成です。
②アルミサッシまたはアルミ樹脂複合サッシを使う。
1つ目とだいたいセットになってくるのが
アルミサッシまたはアルミ樹脂複合サッシ。
「うちはアルミ樹脂複合サッシのLow-e複層ガラスです」
いつまで平成初期の説明をされているのでしょうか・・・
今は令和ですが・・・
1つ目でお伝えした窓が冷やされるということは、
ガラスだけではなくて窓枠も冷やされます。
窓ガラスをいくらLow-e複層ガラスにしたところで、
一番の弱点になるのは窓枠。
冷たくなった、かつ結露した窓枠。
結露しているといことは、そもそも室内の温かい空気を冷やした証拠。
窓枠が室内の空気を冷やしてくれてこれまた室内温度が低下。
あっ・・・やっぱり吹抜けが寒い・・・2つ目の完成です。
③玄関に吹抜けをつくる。
私はバブル期というものを知りませんが、
これは昔流行った間取りの作り方。
建築士がバブル期の気分が抜けていないと
このような間取りの提案があるかもしれませんね。
玄関ドアを開けると玄関ホールに吹き抜け「ドーン!」
そこに階段とシャンデリアみたいな照明が「バーン!!」
機能もなにもないただの見栄っ張りな寒い吹き抜けの完成です。
ただ、家の中で一番開閉が多いのが玄関ドア。
一度に空気が出入りする。
さらに玄関ドアの断熱性能が基本的には悪い。
普通の既製品の引戸を使っていたら、
「冷たい空気さん家の中へどうぞ。」
と導いているのと変わりありません。
なので玄関に吹き抜けのプラン・・・寒い吹き抜け3つ目の完成です。
④シーリングファンをつけない。
シーリングファンとはこういうものです。
「おしゃれですよね?」
いや~我が家にはおしゃれなものはいらないな・・・
このように言いつつ吹抜けを作ってください。
寒い吹き抜けを作ることが出来ます。
前回のブログでもご説明させていただきましたが、
物理的に温かい空気は上に、冷たい空気は下に。
これは物理的な法則でかならずこうなります。
いくらリビングで暖房をつけたとしても
温かい空気が上にいったまま降りてこず、
寒い空気ばかりがどんどん降りてくる。
「寒い空気いらっしゃ~い♪」です。
シーリングファンを飾りだと思っているからこそ
寒い吹き抜け4つ目の完成です。
今日は寒い吹き抜けの作り方をご紹介させていただきました。
わざわざ寒い吹き抜けの作り方をご紹介したのには
意味があります。
上記のような提案を受けるぐらいなら
「吹き抜けをやめてください。ご家族の健康を害します。」
このような提案を受けないためにも
寒い吹き抜けの提案する方法をご紹介させていただきました。
ご紹介させていただいた写真はYAMATOの家づくりのもとに
設計および施工されているので
寒い吹き抜けには「該当しません!!」
どちらかというと吹抜けがあるからこそ「家全体が快適」という
設計及び施工がされていることをオーナー様ご家族に変わって
しっかりとお伝えさせていただきます!!
ちなみに先週の「設計レシピ!吹き抜けのデメリット!!」
やはり皆さんの反応が抜群に良かったです。
YAMATOの家 峯田
一級建築士事務所 YAMATOの家
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YAMATOの家 公式 インスタグラム
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YAMATOの家 公式 Houzz
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2021/06/13